aida ha nani de dekiteiru ?

〈いかにしてワタシはこの本に出会ったか〉についての記録

泳いだ

最近、市民プールに泳ぎに行った。 中学、高校と部活は水泳部で、スポーツは水泳くらいしかできなかったので、大学に入るまでスポーツといえば水泳だった。水泳もかなり日常的なものだった。 部活を引退して高校を卒業して大学に入って、泳ぐことはめったに…

スマホに替えて

今年の初めから、携帯電話をスマホ(いまやスマホは一般名詞だが、具体的にはiPhoneだ)に替えた。それまではいわゆる「ガラケー」だったので、変えてからしばらくは勝手がわからずに難儀したが、最近はようやく使いこなせてきた。 ガラケーと比べたときにスマ…

S.ローランド博士と日米放射化学研究

1995年のノーベル化学賞には、大気化学分野の功績から、クルッツェン氏、ローランド氏、モリーナ氏が選ばれた。ローランド氏とモリーナ氏は1974年にCFCによる成層圏オゾン破壊の反応機構理論を発表したことで著名だ。ローランド博士は大気化学の権威として認…

ネット上でのピアレビューとその限界

STAP細胞のニュースが国内を駆け抜けてからしばらくして、今度はネット上でこの論文への検討を試みる動きが始まった。正確に言えばこれは正しくない。なぜならある論文が雑誌上で発表されれば、自動的にその論文は次のステージに立つことになるからだ。すな…

Paul N. Edwards(2010) A VAST MACHINE ほか

A Vast Machine: Computer Models, Climate Data, and the Politics of Global Warming (Infrastructures) 作者: Paul N. Edwards 出版社/メーカー: The MIT Press 発売日: 2010/03/12 メディア: ハードカバー クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 越…

シャロン・バーチュマグレイン(2013) 異端の統計学 ベイズ ほか

異端の統計学 ベイズ 作者: シャロン・バーチュマグレイン,冨永星 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2013/10/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を見る 統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀 作者: デイヴィッドサルツブル…

「大気科学に関心があります」/個別科学の名称問題

ボクは地球科学に関心を持っていて、その中でも特に大気に関心がある。 ただ、自分が抱く関心について対外的に簡潔な表現で正確に記述するのは意外と難しい、と思うことがある。 *** そもそも、地球科学という学問が扱う対象は非常に多くの学問分野からな…

人為的地球温暖化研究の先駆けたち

最近気候科学(とくに人為的気候変動研究)の歴史について勉強しているのだけど、気になる記述を見つけたので、すこし調べてみた。以下、まとめ。 Mark Maslin(2008)"GLOBAL WARMING A Very Short Introduction" を読んでいたら、CO2による気候への影響研究の…

映画館で映画を観た

久しぶりに映画館に映画を観に行った。 「トリック ラストステージ」を観た。 シリーズの完結の形に、見た直後はもやもやしていたが、しばらくしてから腑に落ちた。今にして思えば、よいラストだったと思う。 むしろ映画の本編は実はラストのための「前座」…

書くこと話すこと、伝えること

好きな事を話すのは難しいなあと思った。 自分が好きなこと、あるいは関心を持っていることについて、ひとに話すことはボクにとってとても楽しいことだ。 ただ、それをうまく言葉にして、相手に伝えることは難しい。 自分の中のなにかがもどかしく、いまいち…

佐藤 康雄(2013) 放射能拡散予測システムSPPEDI―なぜ活かされなかったか

放射能拡散予測システムSPPEDI―なぜ活かされなかったか (科学と人間シリーズ) 作者: 佐藤康雄 出版社/メーカー: 東洋書店 発売日: 2013/03 メディア: 単行本 クリック: 4回 この商品を含むブログを見る 私事だが、学科の研究室配属があり、配属先が放射化学…

論文メモ

2014年から、ワタシが読んで公の場に載せるべきだと(勝手に)判断した論文に関してはメモを公開することにしました。 あくまでも個人的なメモという位置づけですが、誤り等あればご指摘ください。 定期的なものにするかは検討中ですが、余裕ができれば、ひと…

「議論慣れ」

先日、とある研究会に参加したときのこと。 ボクが通っている大学では、大学院で「副専攻」という試みをやっている。主専攻とは別に、異なる学問を専攻するものだ。副専攻には異なる研究科の院生が参加し、それぞれの専門性と異なる専門性とのコミュニケーシ…

俺氏、英語の勉強を決意する

ええ加減、英語を勉強しようと思った。 ワタシが英語を勉強しなくてはならない理由を挙げよう。 英語教育から離れて久しく、英語力(reading,listening,writing,speaking)の低下が懸念 研究室配属後の英語運用能力の格差が心配 大学院入試に向けて長期的な英…

井田徹治(2007)ウナギ―地球環境を語る魚 ,中村雄二郎(1992) 臨床の知とは何か

ウナギ―地球環境を語る魚 (岩波新書) 作者: 井田徹治 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2007/08/21 メディア: 新書 クリック: 63回 この商品を含むブログ (17件) を見る 臨床の知とは何か (岩波新書) 作者: 中村雄二郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: …

村田純一(2009)「技術の哲学」

技術の哲学 (岩波テキストブックス) 作者: 村田純一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2009/07/17 メディア: 単行本 クリック: 15回 この商品を含むブログ (14件) を見る 「科学技術」という語はよく考えると複雑な概念だ。 文字通り、この語は「科学」と…

PNS本あれこれ

相変わらず実験レポートに律速される生活… Post-Normal Science概念が登場している書籍をいくつか。 ちなみにボクはどれも読めていません(ダメだどんどん積読がかさを増してゆく) 人口減少社会という希望 コミュニティ経済の生成と地球倫理 (朝日選書) 作者:…

学校教育に社会問題の解決を託してよいか

以前web上に匿名で科学論に関する小論を投稿した。 内容は 科学が"正しい(確かな)こと"をつくる過程が、実は全然世間に知られてないってことが(あるいはその認識がないことが)、ニセ科学が跋扈する背景にあるんじゃないか というようなものだ(興味のある方は…

H.コリンズ,T.ピンチ著 村上陽一郎,平川秀幸訳(2001)「迷路のなかのテクノロジー」

迷路のなかのテクノロジー 作者: ハリーコリンズ,トレヴァーピンチ,Harry Collins,Trevor Pinch,村上陽一郎,平川秀幸 出版社/メーカー: 化学同人 発売日: 2001/05 メディア: 単行本 クリック: 2回 この商品を含むブログ (4件) を見る 図書館で「なぜ科学を語…

三橋 順子(2008)「女装と日本人」

女装と日本人 (講談社現代新書) 作者: 三橋順子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/09/19 メディア: 新書 購入: 8人 クリック: 182回 この商品を含むブログ (50件) を見る 「異性装」という言葉が気になっている。じつはツイッター上で有名らしい(?)大…

extended peer review の問題点 覚書

Ravetzらによるpost-normal scienceスキームの提案は大きく2つ。 現代社会において科学はこれまで考えられてきたような意味における「科学」ではなく、post-normal scienceというべき新たなモードであると理解するべきである post-normal scienceにおいては…

科学的不確実性を前提とした公共的議論の場の必要性 まとめ

twitterに省略版を連投したのでそのまとめ。 米国・大手新聞社が読者投稿欄(web)に根拠のない地球温暖化懐疑論を載せないようにすることを決定したという記事(http://t.co/fWyE01Zvqh)を読んですこし考えたことを考えの整理の意味も込めてぽつぽつ投下— chlo…

科学的不確実性を前提とした公共的議論の場の必要性

米国・大手新聞社が読者投稿欄に根拠のない地球温暖化懐疑論を載せないようにすることを決定したという記事を読んで考えたことのまとめ。 "米大手新聞、気候変動懐疑論は「事実誤認」と懐疑派からの投書掲載を廃止" URL http://bylines.news.yahoo.co.jp/tan…

ダナ・ハラウェイ 高橋さきの訳(2000)「猿と女とサイボーグ―自然の再発明」

猿と女とサイボーグ―自然の再発明 作者: ダナハラウェイ,Donna J. Haraway,高橋さきの 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2000/07 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 13回 この商品を含むブログ (10件) を見る まったく独立に始めた勉強プログラム同士が…

不確実性の管理手法とIPCC まとめ

深夜唐突にtwitterに連投した科学的知見の提供を目的とする国際機関の不確実性の管理手法とIPCCに関する観点のまとめ。 [読んだ]大久保彩子・石井敦,2004,"国際捕鯨委員会における不確実性の管理――実証主義から管理志向の科学へ".『科学技術社会論研究第3号…

江澤誠(2010)「地球温暖化問題原論 ネオリベラリズムと専門家集団の誤謬」

地球温暖化問題原論?ネオリベラリズムと専門家集団の誤謬 作者: 江澤 誠 出版社/メーカー: 新評論 発売日: 2010/12/27 メディア: 単行本 クリック: 5回 この商品を含むブログ (2件) を見る ワタシの本来(笑)の関心対象である温暖化問題に関する書籍。 著者の…

一人称のはなし

一人称といえば、ワタシはむかしから一人称をどうしても「ひとりしょう」と呼んでしまいそうになる癖がある。なかなか治らず、つい人前で口にしてしまって恥ずかしい思いをすることもたまにある。 日本語では主語にあたる一人称の表現がわりと豊富にある。 …

田中玲(2006)「トランスジェンダー・フェミニズム」

トランスジェンダー・フェミニズム 作者: 田中玲 出版社/メーカー: インパクト出版会 発売日: 2006/02 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (17件) を見る 最近になって、ジェンダー論に興味を持ち始めた。ここのところ社会科学…

篠原一(2004)"市民の政治学―討議デモクラシーとは何か―"

市民の政治学―討議デモクラシーとは何か (岩波新書) 作者: 篠原一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2004/01/20 メディア: 新書 購入: 5人 クリック: 53回 この商品を含むブログ (56件) を見る 先日10月12日、OSIPP(大阪大学国際公共政策研究科)の公開セミ…

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2013年10月16日