aida ha nani de dekiteiru ?

〈いかにしてワタシはこの本に出会ったか〉についての記録

篠原一(2004)"市民の政治学―討議デモクラシーとは何か―"

 

市民の政治学―討議デモクラシーとは何か (岩波新書)

市民の政治学―討議デモクラシーとは何か (岩波新書)

 

 先日10月12日、OSIPP(大阪大学国際公共政策研究科)の公開セミナーに参加した。

公共空間と倫理vo.1 〈私〉時代のデモクラシーと公共性 URL 

講師は東大社会科学研究所の宇野重規先生。

 〈公共空間と倫理〉という魅惑的なテーマに惹かれて参加。しかしどちらもよくわからない概念だよなあ…....ムズカシイ。

 

宇野先生は"〈私〉時代のデモクラシー"という新書を出されている。

 

〈私〉時代のデモクラシー (岩波新書)

〈私〉時代のデモクラシー (岩波新書)

 

 そんなわけでこれは当日までに読まねばなーと考えた。「自主課題本」みたいなものである。実際、当日の参加者も何人かこの本を持参していたようだった。(そして意外にも当日は大学生・院生の参加者が多かった。社会科学系の学生は意識が高いのかな?)

ところで宇野先生の名前を最初に知ったのは"社会的なもののために"だったのを思い出す。

 

社会的なもののために

社会的なもののために

 

 "社ため"はワタシがはじめて読んだ「専門的な」社会学の本で、内容ははっきり言ってさっぱり。デュルケムって誰、レベル。それでもいくつかはすとんと府に落ちるところはあったので、いづれまた知識を付けた後に挑戦しようと思っている。

 

そんなわけで公開セミナーに参加したのち、ワタシ個人としては民主主義/デモクラシーのサイズの話が気になった。たとえばローカルな民主主義と聞いて思いつくのは"熟議民主主義"という手法である。そしてweb上でこんな論文を読んだ。

柳瀬,昇,2005,"討論型世論調査の意義と社会的合意形成機能",Keio SFC journal Vol.4, No.1  (2005. ) ,p.76- 95 URL

ちょうど読んでいた本の著者キャス・サンスティーン*1とジェイムズ・フィシュキン*2の名が挙げられており、おっと思った。この論文の中で、熟議民主主義の入門書として示されていたのが題名の本だった。このあとweb上で入門書を探しているとこのような記事を見つけた。

熟議民主主義とは 田村哲樹さんが選ぶ本 URL

このなかでも題名の本が取り上げられ、ハバマスの討議論と熟議民主主義に関する入門書であるらしいと分かった。ハバマスの入門書は以前何冊か読んだのだが、討議倫理学あたりは理解できていなかった。今回はいい機会になるだろう。そんなわけで、読もーっと。

妥当に行けばここらでハバマスの"公共性の構造転換"と"事実性と妥当性"も読んでおきたいところだが、そんな知的体力がワタシにあるかどうかが問題である。

 

ところでweb上で宇野先生のインタビュー記事を見つけて読んだのでメモしておく。

特集インタビュー 「著者に会いたい!」 ゲスト 宇野重規URL

*1:

 

最悪のシナリオ―― 巨大リスクにどこまで備えるのか

最悪のシナリオ―― 巨大リスクにどこまで備えるのか

 

 

*2:

 

人々の声が響き合うとき : 熟議空間と民主主義

人々の声が響き合うとき : 熟議空間と民主主義